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【沖縄のストリートカルチャーを伝承する“橋コン”とは!?】橋を支え、橋を育て、橋から沖縄を発信するスケーター・謝花明徳インタビュー
2022.12.11
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2021年に行われた東京五輪、スケートボード競技で日本は金メダル4個、銀メダル1個、銅メダル1個の大活躍で締めくくり、これをきっかけに日本のスケートボードシーンは大きな盛り上がりを見せている。
そこで普段はオリンピック関連大会や全国大会などの大きなコンテストにしかメディアの注目が集まらない中、地方のスケートボードシーンはどう育まれているのかを探るべく、沖縄のスケートシーンが伝承されていると噂の“橋(はし)”と呼ばれるスポットに注目。
12月10日(土曜)と11日(日曜)にわたり沖縄県で“橋コン”なるイベントを主催し、橋に縁を持つスケーター、謝花明徳氏に話しを聞いてみた。
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【謝花明徳プロフィール】
沖縄を代表するプロスケーターとして活動する傍ら、現在は全国各地で開催されるコンテストのジャッジもこなす36歳。“橋”の管理人でもある。
・AJSA プロ戦優勝、年間ランキング4位 ・2019年chimera games vol.7優勝 ・東京オリンピック2020 1周年記念イベントデモンストレーター出演、CM出演など。
・海外、日本のスケートボードブランドからデッキやウィールのプロモデルをリリースしている。
【スポンサー】 Premium skateboards TUFLEG Custom trucks Redi Stance Cheers grip
【沖縄スケーターの言う“橋”とは土地と土地ではなく、人と人を繋ぐ場所】
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まず、ここで言う“橋”とは沖縄県南島尻郡風原町字宮平870-2に位置する、那覇空港自動車道高架下の花・水・緑の大回廊公園内にある南風原スケートパークの事を意味する。
ここは今から20年以上前、スケーターやBMXライダーが高架下に自然と集まるようになり、元々まっさらで何も無かった場所に自分達でカーブボックスと呼ばれるセクションなどを作るようになった。
ここは彼らにとっての“スポット(スケーター達にとって滑れる場所)”で、やがてスポットには多くの仲間が集まるようになり、橋の下にあるスポットだから“橋”と地元のスケーター達に呼ばれるようになった。
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※22年前の謝花明徳(中学2年)後ろに見えるフェンスの部分が後の“橋”になる
それから17〜18年前に地元のスケーター達で役所と話し合いを重ね、正式にスケートパークとしてオープンする事になったという経緯がある。
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※“橋”での謝花明徳(高校2年)
橋とは元々土地と土地を繋ぐ建造物の事を意味するが、1つのスポットとしてスタートした沖縄スケーター達にとっての“橋”は、人と人を繋げる大切なスポットとして存在している。
【スケートボードが本来持っている姿を伝えたい】
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前回の橋コンでの一コマ
——橋コンの主催者としてやりたいことは?
「スケートボードにはスポーツとしての一面もあるけど、大事なのは楽しむものだと橋コンを通じて伝えたいです。
良くも悪くもスポーツとして認知された今、よくスケートパークで、親御さんの指導の元、スケボーを辛そうに乗っている子供を見たりすると、スケートボードはそんな乗り物じゃないのになぁと思うんです。
もちろん僕たちと見てきたスケートボードの違いが根底にあるのは当然なんですが、そもそもスケートボードって楽しむ為のものであり、楽しんでいるからこそ仲間が出来るもの。
橋コンを通じて、そういったスケートボードが本来持っている姿を伝えていきたいですね。
それともう一つ大事な目的があって、沖縄は県外に比べてスケートボードのイベントが少なすぎるんです。せいぜい年に1〜2回あればいい方。
そういった現状を打開し、沖縄のシーンを盛り上げる為に、沖縄のスケートシーンの象徴的な場所の1つでもある“橋”から沖縄のスケートシーンを発信しようと始めました」
【橋から世界へ】
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——橋からはどんなスケーターが輩出された?
「橋にはいろんなスケーターが集まりますが、みんな気さくな奴らばかりです。
そんな中、橋から生まれたプロスケーターは自分に加えて山城正隆や、5BORO NYC Skateboards(ニューヨーク発祥のデッキブランド)からプロモデルも出している野原新矢などが育った場所になります」
【変わらぬ場所であり続ける為に変わる】
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橋のローカル兼、橋の管理人へと変貌を遂げた謝花明徳
——橋コンで“橋”をどうしていきたい?
「まず、橋コンのコンはコンテストのコンでもあるけど、コンパのコンでもあるんです(笑)
橋は本当にこれまで多くのスケーターが集まって、今あるコミュニティを形成してきました。
これからも沖縄のスケーター達が気軽に集まれる場として、沖縄を盛り上げる場として守り、育てていきたいです。
その為には現状維持ではダメだと思い、ずっと変わらぬ場所であってほしいから自分たちで現状を変えていこうと思いました」
【今“橋”がピンチ】
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老朽化が進む南風原スケートパーク
「実は、そんな橋が今ちょっとピンチでして、スケートブームも手伝って多くの子供達が遊びに来てくれていますが、施設の老朽化が進み、セクションを自分達で直しながらパークを続けているのが現状です。
プロスケーターを輩出したこのパークも、このまま老朽化が進むと新しいスケーターが生まれなくなってしまうかもしれない。
ローカルの自分達で変えていかないといけないと考えて、今回のイベントも企画しています。
イベントを通して多くの人に橋を知ってもらえたらと思っています。
橋を知ってもらい、橋に人が集まればシーンの活性化につながり、利用者の声が多くの人に届き、セクションもリニューアル出来るようになると考えています」
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