【日本女子が表彰台を独占】パリオリンピック予選の初戦ストリート・ローマ大会で中山楓奈が優勝!五輪出場へ大きな一歩

2022.07.04

現地時間7月3日にイタリア・ローマで開催されたスケートボード、ストリートパリ五輪予選ローマ大会で日本女子が表彰台を独占。

優勝は中山楓奈(17歳)、2位が西矢椛(14歳)、3位に織田夢海(15歳)、4位に赤間凛音(りず)(13歳)6位に吉沢恋(ここ)(12歳)と続いた。

女子決勝は8人中、5人が日本人という衝撃の展開に。

中山楓奈(高校2年)織田夢海(高校1年)西矢椛(中学3年)赤間凛音(中学2年)吉沢恋(中学1年)と1学年違いの5人が決勝に進出し見事、一番お姉さんとなる中山楓奈が今大会を制した。

男子は堀米雄斗が準決勝を3位で通過し、決勝に進んだがラン2本をフルメイクする事が出来ず、ベストトリックに期待がかかったが、5本中1本しか決める事が出来ずに8位に。

しかし、これまで見せた事のない技ノーリーヒールフリップフロントサイドブラントスライドに果敢に挑戦しており、今後さらなる進化に期待がかかる。

男子の優勝はナイジャ・ヒューストン。

東京五輪では7位に終わったスケートボード界のスーパースターが、パリ五輪での雪辱に大きな一歩を踏み出した。

【スケートボードパリ五輪の新ルールをおさらい】

 

45秒間自由にコース内を滑るランを2本と、一つのセクションで1発技を行う、ベストトリックを5本行う事自体は変わらないが、前回と違うポイントはラン2本中、どちらか1本は必ず得点にカウントされるという事。

つまり、前回までのようにランで失敗してもベストトリックで大逆転、という事はかなり難しくなった。ランのベストスコア1本と、ベストトリックのベストスコア2本の合計得点で順位が決まる。

採点は前回までは1トライにつき10点満点だったが、今回からは100点満点で、小数点以下2点まで(最高得点は300.00点)となる。

【パリ五輪への出場権を得る為には?】

 

2024年のパリオリンピック・スケートボードは、ストリート種目が7月27日と28日、パーク種目が8月6日と7日の計4日間、コンコルド広場で開催される予定となっている。

出場資格は、2024年6月24日時点でオリンピック世界スケートボードランキングに入っている必要がある。

ランキングに入る為のポイントがかかった大会は、ランクの高い順に以下の5つ。

・世界選手権

・オリンピック予選シリーズ

・プロツアー

・5スターイベント

・3スターイベント

今大会は上から3つ目のプロツアーにあたる。

前回の東京2020とは異なり、大陸選手権は3スターイベントの大会にランク付けされ、国内選手権の結果はポイントに加算されない事となった。東京五輪同様にストリートとパークの計4種目が行われ、各種目22名ずつ(合計88名)が出場出来る。これは東京五輪よりも8名多い。

1カ国1種目につき、最大3人まで出場出来る。したがって、今回のストリート女子を見る限り、決勝に5人残った日本代表争いはかなりの激戦が予想される。

【スラムを乗り越えて優勝・中山楓奈】

1本目のランをフルメイクした中山選手は83.87点を獲得し、3位でベストトリックに進む。

以下、ベストトリック()内はセクション名

1本目(ロングハンドレール)フロントサイドKグラインドをミス

2本目(ロングハンドレール)フロントサイドKグラインドをミスし、一瞬心配になる程のスラム(派手に転んだり、危険な失敗をする意味)。

3本目(ロングハンドレール)1つ前のスラムの恐怖心を見事に克服し、フロントサイドKグラインドを決め、91.92点を獲得。

レール上で一瞬グラつくもなんとか決めきったこの一本が、優勝への大きな一歩となる。

4本目(ギャップ越えのハバ)フロントサイドノーズブラントスライドを決め、88.37点。

最終滑走者として1位で迎えた5本目(ロングハンドレール)フロントサイドブラントスライドをミス。ウイニングランとなる滑走にも関わらず、ロングレールに難易度の高い技で挑む所も、中山選手のスケートの魅力なのだろう。

見事にパリ五輪予選のローマ大会を制し、オリンピック出場へ大きな一歩を踏み出した。

【笑顔あふれるスケート・西矢椛】

 

Instagramより @streetskateboardingrome

 

東京五輪の金メダリスト西矢選手はラン2位でベストトリックに臨む。

以下、ベストトリック()内はセクション名

1本目(バンクからのロングハンドレール)ビッグスピンフロントサイドボードスライドをミス。

2本目(バンクからのロングハンドレール)ビッグスピンフロントサイドボードスライドをミス。

3本目(バンクからのロングハンドレール)ビッグスピンフロントサイドボードスライドを決め、87.57点。

4本目(ギャップ越えのハバ)バックサイドスミスグラインドを華麗に決め、83.71点。

5本目(バンクからのロングハンドレール)ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドをミス。

最後のトリックを外してしまった事で、本人的にも最高の出来だったとは言えないかもしれないが、終始笑顔があふれる印象的な滑りで2位に輝いた。

【1発の爆発力は未知数・織田夢海】

 

Instagramより @streetskateboardingrome

 

織田選手は2本目のランで81.56点を獲得し、5位でベストトリックへ。

以下、ベストトリック()内はセクション名

1本目(バンクからロングハンドレール)バックサイドオーバーKグラインドをミス。

2本目(バンクからロングハンドレール)バックサイドオーバーKグラインドを決め、83.08点

3本目(バンクからのロングハンドレール)板を空中で縦に1回転させ、レールを滑り降りる大技、キックフリップフロントサイドボードスライドを見事に決め、90.27点の高得点を獲得。

4本目(バンクからのロングハンドレール)キックフリップフロントサイドフィーブルグラインドをミス。

5本目(バンクからのロングハンドレール)キックフリップフロントサイドフィーブルグラインドをミス。

最後2本のトリック決めきれなかったのは残念だったが、決めていたら2位もしくは優勝も狙えたほどの高難度トリック。

果敢に攻め続けたその姿に、会場からも惜しみない拍手が送られた。

 

(YouTube:https://youtu.be/dPY1gQwy9Vc)

日本語実況付きのFOD見逃し配信はこちらから(https://fod.fujitv.co.jp/title/0057/0057110002)

 

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