ストリートリーグ・ソルトレークシティーで中山楓奈が2位!西矢椛が7位、優勝はライッサ・レアウ

2021.08.30

日本時間8月29日にアメリカ、ソルトレークシティーで行われた世界最高峰のスケートボードコンテスト、ストリートリーグ(SLS)にて中山楓奈(16歳)が2位!西矢椛(13歳)が7位入賞を果たした。

中山は東京五輪での銅メダルに続き、ストリートリーグでも確かな実力を世界に見せてくれた。

優勝は先日、東京五輪金メダリストの堀米雄斗と同じデッキブランドのApril Skateboardsへの加入が発表された、ブラジルのライッサ・レアウ(13歳)。

男子はベストトリック6本目で、360フリップフロントサイドノーズブラントスライドの大技で9.4ポイントを出し、見事逆転優勝をもぎ取ったポルトガルのグスタボ・リベイロとなった。

今年の世界選手権王者で、東京五輪金メダリストの堀米雄斗と、世界選手権女王の西村碧莉は今大会を棄権している。

今回のストリートリーグは45秒間自由にコース内を滑走する“ラン”を1本と、一発技で得点を競うベストトリックを4本行い、上位4名がさらに2本のベストトリックを行い、そのうちの上位得点3つの合計得点で争われた。

※1トライにつき10点満点で採点。

これまでのストリートリーグや東京五輪でのルールはランが2本、ベストトリックが5本で、上位4本の合計得点で争われていた為、今回は少しルールが変更されている。

2021年のストリートリーグは今大会と10月29日〜30日(現地時間)にフロリダ州マイアミで行われ、最終戦のスーパークラウン(チャンピオンシップ)が11月13日〜14日(現地時間)フロリダ州ジャクソンビルにて行われる予定(8月29日時点)

【Kグラインドに加え2種のブラントスライドで魅せた・中山楓奈】

 

予選を1位で通過した中山は、決勝のランで今大会一番大きなセクションとなる、9段のダブルセット(間にスペースが2つある為、階段の幅が広くなる)ハンドレールをフロントサイドボードスライドで滑り降り、6段のレッジでは完璧なフロントサイドKグラインドを決めるなどして、4.1ポイントを獲得し3位でベストトリックに臨む。

以下、中山のベストトリック[]はセクション名。

1本目[9段ハンドレール]フロントサイドKグラインド 7.1の高得点。

2本目[9段ハンドレール]フロントサイドブラントスライドを狙うも、着地でミス。

3本目[9段ハンドレール]2本目と同じくフロントサイドブラントスライドを狙うも、着地でミス。

4本目[9段ハンドレール]フロントサイドノーズブラントスライド 7.0ポイントの高得点。

5本目[9段ハンドレール]フロントサイドブラントスライド 6.6ポイント。

6本目[9段ハンドレール]フロントサイドフィーブルグラインドを狙うもミス。

見事なフロントサイドKグラインドとブラントスライドに加え、5本目には高難度の技となるノーズブラントスライドをメイクし、2位に輝いた。

 

【ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドで攻めた・西矢椛】

Instagram @slsより

 

予選を4位で通過した西矢は決勝のランでは、持ち前のスタイリッシュなスケートで9段のハンドレールをフロントサイドリップスライドや、フロントサイドボードスライドで攻め、フラットレールのセクションでは、ビックスピンフロントサイドボードスライドを決める。

最後はバンクからトランスファー(違うセクションにまたぐ事)のキックフリップで失敗してしまい、フルメイク(ラン45秒で全てのトリックを決める事)とはならなかったが、4.9ポイントを獲得し、1位でベストトリックへ臨んだ。

以下、西矢ベストトリック[]はセクション名。

1本目[9段ハンドレール]フロントサイドフィーブルグラインド 5.7ポイント。

2本目[バンクからのフラットレール]大技、ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドを狙うもミス。

3本目[バンクからのフラットレール]2本目と同じくビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドを狙うもミス。

4本目[9段ハンドレール]起死回生のビッグスピンフロントサイドボードスライドを狙うもミス。

残念ながら最後の2トリックを行える上位4名には残れず、悔し涙を見せるシーンもあったが、ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライド(空中で横に半回転、縦に1回、板を回転させてレールの上を滑る大技)という、さらなる進化の片鱗を見せてくれた。

 

【驚愕の得点を出した13歳ライッサ・レアウ】

 

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女子決勝では中山が最終トリックをミスで終え、1位で最終滑走者ライッサのトリックを待つ展開に。

ここで最後の最後にライッサが一番大きなセクションの9段ハンドレールで、キックフリップフロントサイドボードスライドをメイクし、女子では驚愕の8.5ポイントを獲得し見事優勝。

残念ながら逆転を許してしまった中山だったが、優勝したライッサに拍手を送る姿が印象的だった。

さらに今年の世界大会や、東京五輪で注目を浴びたオランダのロース・シュウェツルート(21歳)が実力を見せ3位に。

彼女の華麗なスケートスタイルと、大きなハンドレールに対するトリックの引き出しの多さにも今後注目していきたい。